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節約アドバイザー和田由貴さんに聞く節電・電気代対策のためのカーテン活用術

節約アドバイザー和田由貴さんに聞く節電・電気代対策のためのカーテン活用術

先の見えない電気代の値上がりと、気候変動による極端な気候や気温の変化が著しい昨今。

快適で家計にもやさしい暮らしを実現するためのポイントを、節約アドバイザー和田由貴さんにお聞きしました。

和田由貴(わだゆうき)さん

節約アドバイザー、家電製品アドバイザー、食生活アドバイザーなど、幅広く暮らしや家事の専門家として多方面で活躍。また、環境カウンセラーや省エネルギー普及指導員でもあり、2007年には環境大臣より「容器包装廃棄物排出抑制推進員(3R推進マイスター)」に委嘱されるなど、環境問題にも積極的に関与。私生活では2人の子をもつ母。日常生活に密着したアドバイスを得意とする

インタビューしたのは私、カーテンメーカー株式会社カズマの出口と申します。

株式会社カズマ 出口

一般社団法人日本インテリアファブリックス協会認定
窓装飾プランナー

—目次—

1.節電のポイントは「冬は暖かく夏は涼しく」
2.断熱性・機密性の攻略は窓にあり!
3.最も手軽な節電対策はカーテン&カーテンライナー
4.【冬】節電効果をさらに高めるための応用術
5.【夏】節電効果をさらに高めるための応用術
6.窓だけじゃないカーテンの活用法
7.優れた断熱&遮熱カーテンの選び方とは?

節電のポイントは「冬は暖かく夏は涼しく」

出口

節約アドバイザーとして様々視点から暮らしの問題点を探している和田さんですが、そんな和田さんから見た、お金もエネルギーもかからない理想の住まいとは、どんな家ですか?

和田由貴

なんといっても断熱性や気密性にとことんこだわった家ですね。ポイントとなるのは窓と床です。窓にはトリプル(3枚)の樹脂サッシで、床には床冷暖房。エアコンをつけなくても1年中一定の湿度と温度管理がなされ、夏は涼しく、冬は暖かく過ごせる家だと思います。

出口

新の住宅を新築するなら実現できますが、ほとんどの人はそんな理想通りにはいかないですよね・・・

和田由貴

そうですね。断熱性とは程遠いアルミの単板ガラスを使っているお宅は、日本の住宅の約7割を占めているといわれています。複層サッシを使っているお宅もまだ珍しくて、全国の10~15%程度しかないんです。

断熱性・機密性の攻略は窓にあり!

出口

そうすると、全国的にはまだ70~80%のお宅が、家にいながら「冬は寒い」「夏は暑い」と悩んでいる可能性が高いということですよね?

和田由貴

そうだと思います。冷暖房をつけている空間と、そうでない空間との温度差が大きいお宅がほとんどではないでしょうか?ですので、古い家でも、いかに断熱性と気密性を高める工夫ができるかが、エネルギーもお金も最小限に抑えられる節電&節約な暮らしを実現する最大のポイントになるんです。

出口

なるほど。では断熱性と気密性を高めるためのポイントを教えてください。

和田由貴

最も重要なのが窓ですね。
外と中をつなげる場所、例えば玄関や勝手口などありますが、中でも一番面積が大きいのが窓だからです。その窓の断熱性を高めるためにおすすめなのが断熱シートや保温&遮熱カーテンです。

最も手軽な節電対策はカーテン&カーテンライナー

和田由貴

断熱シートはシーズン中だけ貼って、いらなくなったら捨てられるというメリットがありますが、全面に貼ると外の景観が楽しめないというデメリットもあります。一方、保温&遮熱カーテンは、見た目も美しくて外の景色もよく見えるというメリットがありますが、少々コストもかかります。
ですので、この2つのアイテムを、窓や部屋の特徴に合わせて使い分けるのがベスト
例えばもともと曇りガラスがある場所や内廊下に向かっているような窓であれば断熱シートを、景色を楽しみたい掃き出し窓のような大きさの窓には保温&遮熱カーテンを、といった感じで、窓ごとに対策を変えてみましょう。

出口

なるほど。では、カーテンの掛け方で節電効果を高めるポイントはありますか?

和田由貴

あります!実は私が前住んでいたマンションでずっと実践していた方法なんですが、今あるカーテンをそのままに、さらにもう1枚重ねて2重で掛ける方法です。
「カーテンライナー」という、カーテンの裏地のようなもので、自宅のカーテンについているフックをそのまま応用してぴったりと付けられるカーテンなんです。

取り外しに便利な遮熱タイプのカーテンライナー『裏地取付型エコファイン』
出口

当社開発の高機能(※当社比)保温&遮熱カーテン「エコファイン」にもカーテンライナーをご用意していて大変人気です。

和田由貴

カーテンライナーは、保温&遮熱カーテンを新たに購入するよりずっと安く手に入る、とても便利なアイテムだと思いますね。

【冬】節電効果をさらに高めるための応用術

出口

他に節電効果を高めるポイントはありますか?

和田由貴

そうですね、どのメディアでもよく言っているのですが、冬は暖房効率を高めるために、カーテンの丈は絶対長めがおすすめ。ひきずるようにして掛けてほしいんです。フックを調整して少しでも長く、それでも床との間に隙間ができる場合は、先ほどの「カーテンライナー」を長い丈で注文して付けてみてほしいですね。

アジャスターフックを長めに調整
カーテンの丈を長めにかけたイメージ

【夏】節電効果をさらに高めるための応用術

出口

では夏の節電対策として何かポイントはありますか?

和田由貴

夏の対策でポイントとなるのは、「家にいない時間」と「昼使わない2階の部屋」です。
外出している間に熱が蓄えられた部屋は、夜になっても家全体に熱を波及させてしまうんですね。ですので、家にいない時間の遮熱対策がとても重要なんです。あとは「昼使わない部屋」、とくに2階の寝室への対策は、夜の寝苦しさなども大きく改善してくれます

出口

具体的にはどんな対策が有効ですか?

和田由貴

夏は外側の対策が効果的とよくお伝えしています。例えば簾(すだれ)やよしずです。夏は窓自体が太陽に当たって熱をもってしまうので、窓から離して外側に簾などをかけるのがおすすめです。

出口

高層マンションやベランダのない窓だと、外の対策がしにくいですよね。あとは風が強い時なども簾は抵抗があります。どうしたらいいですか?

和田由貴

そういった場合に便利なのは遮熱カーテンだと思います。太陽によって熱をもった窓って、輻射熱となって室内に入ってきてしまうので、いくら普通のカーテンで日差しを遮ってもカーテン自体に熱がこもってあまり意味がないんですね。でも遮熱カーテンであれば、熱のもととなる太陽の光自体を反射してしまうので、そういう心配はなくなりますよね。

出口

外出している間の窓、熱がこもりやすい2階の寝室などに遮熱カーテンが有効だということですね。

窓だけじゃないカーテンの活用法

和田由貴

あと、最近の家はリビングの中に階段がある間取りが多いように思います。ロケでもよくそういったお宅によく伺うのですが、ほとんどの方が「階段から冷たい空気がおりてくる」という悩みをもっておられますね。ですので階段下に間仕切りを付けるのも断熱効果が高いカーテンの活用法だと思います。

出口

暖かい空気は上へ、冷たい空気は下へ流れますからね・・・

和田由貴

そうなんです。最近の新築住宅は優れた断熱材を使っている家が多いですが、それでもこのような悩みが減らないというのは、多くの方に知っておいていただきたいですね。カーテンやのれん、ロールスクリーンなどを間仕切りとして使うのは、冷暖房効率がよくなり高い節電効果が期待できるはずです。

優れた断熱&遮熱カーテンの選び方とは?

出口

カーテンの裏地タイプ「カーテンライナー」や窓に直接貼れる断熱シート、熱を反射する遮熱カーテンなど和田さんから沢山の便利な節電アイテムをご紹介いただきましたが、これらの賢い選び方などはありますか?

和田由貴

そうですね・・・私が大切だと思うのは、まず外の景色が楽しめるかどうか。窓から開放感が消えて圧迫感を感じるのでは窓本来の魅力がなくなってしまいます。外から室内が見えないプライバシー性のあるものならなお良いですね。

カズマオリジナルの高性能断熱&遮熱カーテン『エコファイン』。採光性が高く室内から外の景色を楽しめる
和田由貴

また、光が入らなくなって空間が暗くなるのはNG。リビングなどの大きな掃き出し窓には付けられなくなりますし、何より暗くなって電気を付けてしまうようになれば節電とは言えませんから。

出口

たしかにそうですね。高性能な遮熱カーテンでも「透過性」「採光性」「遮像性」「通気性」のようなポイントははずせないということですね。

和田由貴

節電対策といっても、快適さや手軽さを失ってしまうと続けられません。ご自宅の課題や家族の暮らし方に合った方法からぜひ採り入れてみてくださいね。

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